2008年3月 はじめての南紀旅行!(ぐるっと紀伊半島1周) その2
(南紀名物の幻の魚「クエ」を堪能!)


日本三古泉の白浜温泉の湯は最高!

今宵のお宿「浜千鳥の湯 海舟」は新オープンということもあるが、すごく綺麗な館内に気分が良い。特に館内がずーっと畳敷きなので、新しい畳の香りが心地よい上に歩きやすい。対応も申し分ない。ウエルカムドリンクも嬉しかったが、ママ達にとってもっと楽しいサービスが浴衣サービスだ。フロント前にゆかた処「ひとえ」があって、自由に好みの浴衣、作務衣を着ることができる。もちろん、マナーの範囲内でいろいろ着替えてみることもできる。もう〜どの浴衣にしようか?とママはご機嫌で迷い中・・・。

今宵の部屋は少し広めの和洋室。すごく綺麗でたいへん落ち着くお部屋だ。洗面所の横にはシャワールームがあり、その奥には待ってました露天部屋風呂!やはり部屋風呂は嬉しい。檜の香りがこれまたたまらな〜い。そして湯あみカゴもありがたい。この湯あみカゴは人数分用意されていてバスタオル等入浴アイテムが全て入るようになっていてたいへん便利だ。菜優真優ちゃんたちは、お買い物気分でご機嫌!

早速、お風呂だ!まずは、パパと良太くんはお揃いの作務衣にお着替え。この作務衣が実はすごく着心地が良くて人気とか・・・なるほどおっしゃる通り肌触り、着心地感ともにGoodだ。続いて菜優&真優ちゃんもお揃いの可愛いピンクの作務衣にお着替え。流石女の子、可愛い作務衣に超ハイテンション!「可愛い?」と何度もパパに確認して満点笑顔。ママはすご〜い時間迷ったあげくピンクの浴衣に。これまた菜優真優ちゃんに負けずにご機嫌。

まずは、大浴場へ。大浴場の内湯は檜の香りがすごく良く、実に落ち着ける。やはり檜だね。最高。外には露天岩風呂と梅をつける樽を湯船とした梅風呂の2つがある。特に後者の梅樽の湯はいかにも梅の名所の和歌山らしく気に入りました。お湯はややぬるめでのんびりできて最高な上に、眺望も素晴らしい。眼下は黒潮打ち寄せる大海だ。ここ海舟の湯は文珠の湯と合気の湯の2つの源泉から引いてあり、すごく贅沢な湯でした。あぁ〜さっぱり。

素晴らしいお湯を楽しんだ後は、待ってました夕食です。実は今回の旅はパパのたっての希望で和歌山が誇る幻の魚「クエ」を堪能しに来たのだ。よってもちろん今宵は幻の魚「クエづくし」コースだ。あぁ〜たまらん。クエってご存知だろうか?近畿地方ではクエ、九州ではアラと呼ぶハタ科の超高級魚だ。そう、九州の冬の王様「アラ」はここ和歌山ではクエと呼ばれているのだ。あれだけ美味しいものが多い九州の中、最高のグルメは?と問われたら・・・やはりアラ(クエ)と答えるだろう。それくらいの味だ。早速、先付として「煮凍り、エラ唐揚げ付きのひと口寿司、肝と里芋の辛子酢味噌」が登場。もちろん今宵のメニューは全てクエがつかわれている。クエ握り・・・う〜ん最高!クエのエラ唐揚げにクエ肝・・・たまらん。

菜優真優ちゃんたちはキッズ用ディナー。ところがキッズメニューとは言えバカにしてはならない。すごく美味しそう。良太兄ちゃんは、少し贅沢だが大人と全く同じメニュー。10歳にして幻のクエを頂くことができて満足顔だ。何せクエの味は福岡でしっかりとインプットしてきているから、たちが悪い。パパに負けずクエ握りを食してご機嫌だ。ご機嫌のママのドリンクは、和歌山と言えばみかん!和歌山みかんサワー。これが濃厚で美味いとか・・・。
懐かしいクエの味に、美味しい美味しいと連発のパパとママ。そして「クエの薄造り」が登場して来ました。淡白なんだけど甘い身がたまらん。皿の真ん中の白いのは胃袋。コリコリと歯ごたえがあって実に良い。続いて「クエの腹身塩焼き」。う〜ん、美味しいんだけど、このクエちょっと小さめのクエだなぁ〜。悪いが、九州でしっかりと本物の味を堪能してきた我が家だ。クエの質はひと口で分かる。おいおい、このクエはいかん。

本来鍋と並び1番のお勧めの「クエのあら炊き」。ところが・・・予想通り我が家の期待を大きく裏切る・・・・。こんなクエじゃ〜本来のクエの味を満喫することなんかできない。まぁ〜これでも美味しいことは美味しいんだけど、何よりクエのサイズが小さ過ぎて脂のノリが悪過ぎる。九州で頂くアラであれば、皮に分厚いゼラチン状のコラーゲンがびっしりとつき、もうたまらない程の淡白なのに深いクエ本来の味を堪能することができる。ところが・・・同じクエでも全然質が違う。まぁ〜クエって魚自体が美味いことは美味いんだけど・・・。

パパママが美味しそうに食べているので、菜優真優ちゃんたちもクエを頂戴!とつまみ喰い。一丁前に美味しいだって。続いて、サラダが登場。でも普通のサラダではない。「クエ皮サラダ」だ。クエの皮がのっていて歯ごたえが良い。そして「クエの中骨唐揚げ」。これは言うまでもなく美味い。骨をしゃぶるように頂くと最高だ。
グルメ少年の良太兄ちゃんもしっかりとクエを味わう。良太くんはホント魚を上手に食べる。焼き魚だろうが、中骨唐揚げだろうが、残るは骨だけで綺麗に食べ上げる。もちろんクエも綺麗に食べあげる。そして「やっぱりクエ美味いね」だ!菜優真優ちゃんも美味しくキッズディナー頂いてご機嫌。ここ海舟の夕食システムは独特で、知らずに行くと戸惑う。実は夕食タイムが完全2部制になっており、17時からと20時からとちょっと微妙。予約時に時間を抑えておくと問題ない。もちろん我が家は17時から。子連れだからだろうか?奥の個室で頂けました。海を向いて頂くカップル席なんか恋人同士には最高でしょうね。白浜名物の見事なサンセットをあてに酒が飲めるのは心憎い演出と言える。
個室からは夕日が見えないのが少し寂しいが子連れには他を気にしないで済むので嬉しい。落ち着いてクエを堪能できる。ちなみに20時からのスタートだと、サンセットは露天風呂で拝めるはずだ。それはそれで最高であろう。クエづくしも少し不満はあるものの、クエ自体美味い魚なのでそれなりにご機嫌では頂ける。そんな中、ホントの専門店だとクエのひれ酒となるのだろうが今宵は残念ながらない。ならば、やはり和歌山名物と言えば梅・・・梅サワーをもらおう。う〜ん、身の厚い見事な梅だ。うめぇぇぇ〜。

ここで今宵のメイン「クエ鍋」がやってまいりました。クエ鍋が美味くないはずはなく安心の最高級の鍋だ。でも、予想通りクエの切り身は小さく、脂ののりもイマニくらい・・・まぁ〜ホントの美味いクエはそれなりの専門店にいかないと喰えないのかなぁ〜?人気宿に最上級のクエを求めるのは少々酷なことかもしれない。本物のクエ(アラ)は過去のぼくんち旅日記を参照にしてください[Click here]。九州のアラはこれでないと許されない!和歌山よ、町おこしにクエをあげるのであれば、中途半端なものを出すな!クエの名が泣くぞ!クエはフグを凌ぐ冬の王様なのだから!クエファンだからこそ吠えさせて頂きたい。 少々それたが、早速念願のクエ鍋スタート!輝くようなクエの切り身を投入。思わずママも笑顔に!

もう口にしなくとも、クエ鍋の美味さは想像がつく。未だ口にしたことがない方には想像できないであろうが、至福の鍋だ。ここはちょっとお洒落な宿なので、大鍋はステンの浅い格好良いものを使っているが、正直クエ鍋にはシンプルな土鍋が1番だ。クエにしてはちょっとお洒落すぎだ。グツグツ・・・いよいよクエ鍋できあがってきました。ファミリー全員注目の中、ママが木蓋をあけると、うわぁ〜クエ鍋完成!!早速パパがクエをぱっくり!う〜ん、最高。

やはりクエは美味い。福岡にいる頃は毎冬恒例として河豚とアラ(クエ)は食してきた。と言うよりは喰わずして春を迎えられないという程の逸品だった。愛知に越して来て何が悲しいと聞かれれば、九州の海の幸が食せないことをあげるが、特にアラ(クエ)を舌が欲する。ようやく1年ぶりにクエ鍋と再会だ。あぁ〜満足。でも繰り返すが、これが九州で出されたら返品ものだ。こんなクエ、九州人に出したら叱咤される。皮下のゼラチン状のコラーゲンがプリプリで、口にするととろけるのがわかるようでないとクエとは言えない。そして刺身とはうってかわって濃厚な旨味をかもし出すクエの切り身はまさしく鍋の王様の名に恥じない。全国の美味いものをいろいろ食してきたパパにとっても忘れがたい至極の逸品と位置づけられている。クエとはそれほどの存在なのだ。そして、〆は雑炊。

南紀白浜では、町おこしのキラーグルメとしてクエコースを設定しているホテル&宿が数多くある。もちろんどこもかなり高い設定になってしまうが、クエ鍋を大鍋使わず個人用の小鍋で出すところがあったり、大鍋使っても〆に雑炊出さなかったりと、コース名には「クエコース」や「クエづくし」などの冠つけているが、どこもどうも何かがかけている。そんな中、ここ海舟は我が家のクエのコースの最低限の条件をクリアしている数少ない宿の1つだ。大鍋に雑炊、そして内臓系が出ることだ。キッズたちもこのクエ雑炊に喰らいつく。もちろん「美味しい〜!」と大絶賛。パパは1年ぶりの再会に涙ものだ。

あぁ〜クエづくし美味かった。キッズたちの楽しみはクエ以上かも知れないデザート。流石に人気宿だけにデザートも充実。苺と白玉入りお汁粉、みかんゼリーのセットだ。特に柑橘系天国の和歌山だけあってみかんゼリーが大好評。パパのデザートがあっという間に菜優真優ちゃんたちにとられてしまう。実はパパもみかんゼリー食べたかったのに・・・。もちろんお汁粉にもご機嫌。美味しいディナーでした。憧れのクエだけにかなり辛口になってしまったが、一応満足レベルでした。しかし我が家は本来のクエの美味さを知っているから良いのかもしれないが、初めて口にした方が、これで感動するかと言われれば微妙かもしれない。うちにしても、今宵クエを口にしながら、九州のあの最高のアラを思い出し、懐かしみながら喜んでいるというのが事実だ。和歌山がホントにクエをキラーグルメに育てるのであれば、宿も割烹も力をあわせてある一定以上のクエしか出さないという心がけ/ルールが欲しいものだ。

正直、今宵のクエでは魚王とまで言われるクエの名が泣く。価格設定のために極力安価なクエを仕入れて食べさせようという宿側の気持ちもわからないでもないが、真のクエの美味さを知ってもらわないとリピーターは期待できないと思われる。あの関サバでさえ小物は美味くないのだ。だから厳しい体長、体重等の決まり事を厳密に設定しているのだ。この宿に文句はない。但し、本物のクエを食するには宿ではなく、専門店で別途食べる必要があるのかもしれない。白浜にも「風車」や「岬」等人気の割烹があるそうだ。次回はそちらで頂きたい。もっと大型のクエを扱っているところ、そして全身食えるというクエの内臓系をもっと頂けるところとなるとやはり専門店ということになってしまうのだろう。唇などは食通うならせる珍味として有名だ。又、ここ紀州ではクエの養殖もすすんでいるとのことで、天然ものとの差も大きいのかもしれない。そういう意味では、白浜温泉旅館協同組合の今後の対応次第であろう。クエ以外にもクツエビという超希少な高級エビもあるとのこと、ぜひ次回のチャンスがあればトライしたいものだ。

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